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内視鏡検査のご案内

内視鏡検査には、大きく分けて上部消化管内視鏡検査(以下胃内視鏡検査)と下部消化管内視鏡検査(以下大腸内視鏡検査)の2種類があります。
これに加え、胆管膵管の検査を行う逆行性胆管膵管造影検査、そして小腸内視鏡検査やカプセル内視鏡検査などがあります。ここでは、胃内視鏡検査、大腸内視鏡検査の説明を行います。

胃内視鏡検査

胃痛、胃部不快感、悪心、嘔吐、胸焼け、食欲不振などの症状がある場合や、吐血、黒色便を認めたときなどに行う検査です。原因疾患として考えられるのは、胃炎、食道炎、胃十二指腸潰瘍、食道がん、胃がんなどです。胃十二指腸潰瘍は、ストレスや過剰なアルコール摂取、タバコ、暴飲暴食などが原因で起こることがありますが、最近注目されている原因にヘリコバクタピロリ菌(以下ピロリ菌)があります。

ピロリ菌は、成人の約70~80%に認められるという報告があります。もちろん、この菌を保有している全ての人に潰瘍ができるわけではありませんが、潰瘍のできる人の多くはピロリ菌が陽性となっています(鎮痛剤を常用している人は陰性のときもあります)。ピロリ菌が陽性の場合、潰瘍が治っても再発することがあり、現在の胃潰瘍診療ガイドラインでは、除菌療法をする必要があるとされています。これまでに潰瘍になったことがある人や、現在潰瘍のある人は医師と相談し、除菌療法を受けることをおすすめします(除菌療法でピロリ菌が除菌される割合は 75~80%程度です)。

胃がんについては、死亡率は年々減少していますが、がんによる死亡順位としては、男性は肺がんに次いで2位、女性は現在のところ1位です。罹患数は、女性では横ばいになってきたものの、男性では増加傾向にあります。罹患数が減少していないにもかかわらず死亡率が減少している理由としては、胃がん検診やドッグの普及が挙げられます。

image 多くの施設では上部消化管造影検査(以下胃透視検査)で検診がなされていますが、最近では内視鏡検査でも行われるようになり、より早い段階での発見が多くなってきています。内視鏡の進歩によって粘膜内がんの中には内視鏡治療で完全に治療することができるものもありますが、粘膜内がんの段階で見つけるには、胃透視検査よりも胃内視鏡検査のほうが適しています。

最近では、希望によって鎮痛剤を使用し、より楽に胃内視鏡検査を受けていただくことができるようになりました。症状がなくても1年に1回程度の胃がん検診を、内視鏡検査で受けられることをお勧めします。

大腸内視鏡検査

腹痛、腹部膨満感、便秘、下痢などの症状がある場合や、新鮮血下血または検診で便潜血陽性になったときなどに行います。原因疾患としては、大腸炎、潰瘍性大腸炎やクローン病、大腸ポリープ、大腸がん、痔核などが挙げられます。

大腸がんは、食生活の欧米化に伴って増加しており、死亡順位としては男性では肺がん、胃がん、肝がんに次ぐ4位、女性では胃がんに次ぐ2位となっています。

以前は主に、下部消化管造影検査(以下注腸検査)によって大腸の検査が行われていましたが、隆起したポリープや進行がんは診断できるものの、平坦または陥凹した早期がんは診断できず、結果として見落とし例が多くありました。そのため、現在では大腸内視鏡検査が主流となっています。しかし、大腸内視鏡検査は非常に痛い検査であると一般的に認識されており、検査を敬遠する理由としてそれを挙げる人も少なくありません。

痛みを伴う理由としては、医師側の要因として技術が未熟であること、患者側の要因として腸が長いこと、屈曲が強いこと、手術により腸の癒着があることなどが上げられます。さらに、腸を伸ばしたり、無理にひねろうとすると痛みが強くなり、穿孔などの事故のもとになります。なるべく空気を入れずに腸を短縮し、直線化して挿入することにより、痛みが無く安全な挿入が可能となります。当院には、内視鏡専門医がおり、苦痛の少ない、確実で安全な検査を行っております。

胃内視鏡と同じく粘膜内がんの多くは、内視鏡で治療が可能であり、癌に変化する可能性のあるポリープについても内視鏡での治療が可能です。便潜血検査や注腸検査だけでは不十分であり、大腸がん検診として大腸内視鏡検査を受けられることをおすすめします。 当院では、最新の洗浄器を使用し感染症対策にも十分注意をしております。

分からないことがあれば、お気軽にご相談ください。

経鼻内視鏡検査も実施しております

平成20年1月より、当院でも鼻から行う経鼻内視鏡検査ができるようになりました。

日本では、三人に一人が癌で死亡しています。そんな中、胃癌の患者数は大きく減少していませんが、死亡数は減少しています。これは、健診での内視鏡検査により、早期発見、早期治療というケースが多くなっているためです。

口から行う経口内視鏡検査も以前より楽に受けていただけるようになりましたが、抵抗感や不快を感じていらっしゃる方も多いと思います。経口内視鏡検査では、舌の奥やのどに内視鏡があたり、咽頭反射を起こすことがあります。反射が強い方は検査を行っている間中続くことがあり、二度と検査を受けたくないと思う方もいらっしゃいます。

このような検査の苦痛を少なくするために極細経内視鏡が開発され、経鼻内視鏡が行われるようになりました。経鼻内視鏡検査は5.5mmの極細経内視鏡を通りのよい鼻から挿入し、舌の奥やのどにふれずに内視鏡を挿入することによって、咽頭反射をほとんど起こすことなく検査を行うことができます。検査中に医師と会話することも可能で、心拍数もあまり変化がなく、安全に行うことができます。これまで経口内視鏡検査で辛い思いをされたことがある方は、一度試してみてはいかがでしょうか。

ただし、鼻腔が狭い方、鼻の手術をしたことがある方、鼻が変形している方、鼻血がよく出る方は経鼻内視鏡検査が困難な場合もあります。また、緊急時や治療目的の検査の場合では経口内視鏡検査の方が適しています。

経鼻内視鏡検査について詳しく知りたい方は当院内科外来でお気軽にご相談ください。